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然別湖とその歴史
然別湖は、北海道のほぼ真ん中に位置する大雪山国立公園内の南端、標高約800mにある唯一の自然湖です。周辺は白雲山、天望山(唇山)南ペトウトルなど1,000m級の山々に囲まれ、今なお残る未開発の森が、湖の波打ち際まで広がっています。大雪の山々を背に、南東側には北海道を代表する酪農地帯と畑作地帯である広大な十勝平野が広がり、北側には清流・ヤンベツ川が注ぎ込んで、然別湖に澄んだ水を供給し続けています。
然別湖の誕生は、2万年以上昔、周囲の山々が噴火した際に川がせき止められてできたものと考えられており、現在でも、白雲山頂上付近をはじめとする然別湖の各所で火山噴火のなごりを発見することができます。
然別湖の気候
然別湖は、北海道で一番高いところに位置する自然湖であり、「冬の凍結が最も早く、解氷は最も遅い」といわれています。湖が凍りはじめるのは12月中旬、完全に凍結するのは1月で、11月中旬から5月中旬まで約半年間に渡り、雪と氷に覆われています。
また、夏の気温は朝晩10℃近くに下がることがある一方で日中の最高気温が30℃近くに達する日もあります。反面、冬の気温はマイナス30℃以下まで下がる日もあり、1年の寒暖差が60℃以上を記録するという、想像以上の厳しい自然環境下にあります。
然別湖および周辺に生息する動植物
然別湖を取り囲む森は、厳冬地区のこうした気象条件下でも生存が可能なエゾマツやトドマツ、ダケカンバなどの樹木を中心に形成されています。そしてこの森には、日本最大のキツツキであるクマゲラをはじめ、ナキウサギ、シマフクロウ、オジロワシ、エゾシカ、キタキツネ、エゾクロテン、エゾリス、モモンガなどたくさんの動物たちが暮らしています。
然別湖の北側に注ぐヤンベツ川は、ミヤベイワナ(オショロコマの亜種)やサクラマス、ニジマス、ワカサギにとっての貴重な産卵の場。特に、然別湖にのみ生息するミヤベイワナは、然別湖とそこに流入する河川を生息地として独自の進化を遂げた固有種で、現在まで大切に保護され続けてきました。
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| キタキツネ | |
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| オショロコマ | |
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| ミヤマエンレイソウ | |
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| トリカブト | |
然別湖の自然環境
北海道の各地で観光化が進められている中、然別湖周辺は北方圏独自の自然環境が残されている数少ない場所となっています。そしてここで、森が、多くの生物たちが、自然の微妙なバランスの上に本来の姿を守り、たくましく生き続けているのです。
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